借金と競売とは?競売と任意売却の違いについて

どうしても借金を返済できず、不動産を差し押さえられてしまった、その状態で初めて実行されるのが競売です。競売は文字通り住宅を売りに出すことで、最も高い金額を提示した落札者が該当する不動産を手に入れることができます。

しかし、似たようなシステムに任意売却がありますが、この2つはどう違うのでしょうか。また、競売に関する注意事項は何があるのでしょうか。

競売になる原因とは

競売にまで行き着いてしまう理由は税金やローンの未払いであったり、督促状が届いても返済できない場合が挙げられます。つまり、借金がどうしても返済できなくなったケースです。督促状が届いた段階ではまだ競売がスタートするわけではなく、そこから返済できれば問題ありません。

しかし、現実的に多くの債務者は督促状が届いた時点でローンの支払を一括で行うのは厳しいでしょう。そして支払いを滞納し始めてからおよそ半年後、いよいよ借金を一括で返済することを求められます。この段階にまで発展した場合、任意売却と競売の2択を迫られます。

この2択で競売を選んだ場合、不動産を売却し競売がスタートするのです。

任意売却とメリット

競売ではなく任意売却を選択した場合、一番大きいメリットは売却価格です。競売は債務者が売却に携われないので、基本的に安く買い叩かれます。7~8割程度の価格になると考えれば分かりやすいのではないでしょうか。

任意売却は自分で購入者を探し、なるべく市場価格に合わせた売却が可能になります。つまり、自分である程度コントロールできるのです。その分手間はかかりますが、住宅のように単価の高い財産を売却するなら必要な労力でしょう。

また、任意売却は傍目から見ればただ住宅を売りに出しているようにしか見えません。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、競売は明らかに借金が原因で売りに出されたことが分かるので、周囲に借金苦に悩まされたことが伝わってしまいます。

今後の人間関係を考えた上で、誰にも知られずに売却できるというメリットは大きいのではないでしょうか。

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競売と現況調査

競売が決定した場合、まずはその不動産を調査されます。住宅がいくらになるかはケース毎に異なるので、築年数や状態などを査定士が鑑定するのです。これは任意ではなく強制なので防ぐことはできません。基本的には競売が決定してから数ヶ月後には現況調査が始まるので、それまでに覚悟を決めておく必要があります。

現況調査が終了したら、次は競売が始まる日付が決められます。同時に競売に向けて住宅の情報も公開されるため、まだ債務者が住宅に住んでいたとしても実質売り物に住んでいることになります。

もしも競売が成立しなかったら

入札期日までに競売が成立しなかった場合、今度は早いもの勝ちで競売が再スタートします。最低金額が設定され、その金額を上回る落札をした人物が買い取る仕組みです。落札者間での競争が行われないことから、通常の競売に比べて落札額が低くなることがほとんどです。

こればかりは仕方ないので受け止めるしかありません。

競売後はいつまで住める?

無事競売が成立した後、元々居住していた元の持ち主はいつまでに出ていかなければならないのでしょうか。競売後支払いが済んだ後は所有権は買取者に移ります。その段階から元居住者が売却された住宅にいられるのは持って2ヶ月ほどでしょう。

最初は裁判所から強制立ち退きが決定したことに対する催告が来ます。この催告でいつまでに家を出なければ強制立ち退きになるかを伝えられるので、その日付までに次の住居を探さなければなりません。そして最終的にはトラックで荷物を運ばれてしまいますが、この一連の流れはやはり強制です。

どんなに粘っても数ヶ月のタイムリミットは変えられないので、大人しく引越し先を探す方が賢明でしょう。

競売は隠し通せるのか

借金が返済できなくなった事実を近隣の方々に知られたくない方は、競売を選ぶべきではありません。競売はどうしても住宅へひっきりなしに人が訪れるので、その後家が売却されたとなれば周囲には競売したんだなと勘付かれてしまいます。

この来訪者を抑える方法はありませんし、結局出迎える他ありません。やはり、プライバシーを守りたいのであれば任意売却に軍配が上がるでしょう。自分の家にそんな需要があるとは思わない、と考えるかもしれませんが、想像以上に競売情報を見て訪れる人の数は多くなります。

出ていくまでとはいえ、次第に自宅にいられなくなる人も多いので、ある意味金額以上に覚悟しなければなりません。

競売を自分で落札できるか

競売にかけたということはお金に余裕がないはずなので、競売中に自分で落札できるケースはほとんどないでしょう。しかし、万が一お金ができて落札できるとしても、競売にかけた自身が落札者になることはできません。しかし、信頼の置ける誰かが代わりに買取ってくれて、しばらくの間所有し続けてくれるなら話は別です。

競売は連帯保証人でさえなければ家族が代理購入することも可能なので、どうしてもその住宅を手放したくないのなら検討してみましょう。

競売を回避するには

競売を回避する方法として、最も現実的なのは任意売却です。任意売却は自分で売買手続きをしなければならず、専門知識がなければできないのではと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。仮にそうなら、ほとんどの債務者は任意売却が不可能になってしまいます。

多くの任意売却では、専門の業者に交渉を依頼します。銀行との交渉などを請け負ってくれるので、専門知識がなくても相談し合うことで売買まで漕ぎ着けられます。

任意売却と業者の選び方

任意売却の場合、正しく業者を選ばなければいけません。まずは実績が豊富かつ専門家で構成されている業者を選びましょう。任意売却は単なる交渉ではなく、専門的な法律知識にノウハウが必要不可欠です。一人で複数のやり取りを請け負っていたり、専門スキルを曖昧にしている業者は少々危険でしょう。

また、実績に関しては業者の言葉を鵜呑みにするのはおすすめできません。実際に会話をして印象を確かめ、解決例があるかどうかを細かくチェックしましょう。そして一番神経を尖らせる必要があるのが、費用の透明性です。

任意売却は素人にはややこしいことばかりで、必要な費用なのかそれともボッタクリなのかを慎重に判断しなければなりません。分からないなりに調べながら、本当に必要な金額だけ要求されているかを確認しましょう。